事例から学ぶ 相続しなくてよかった土地

こんにちは!

ヤーマンです!

昨日、遠方に住む知人から電話がありました。相続の手続が無事に終わったという報告でしたが、「誰が相続するか、揉めていた土地と家だけど、相続しないことに決めた。結果的にそれでよかった。」という話だったので、もう少し話を詳しく聞いてみました。

もらえる権利を手放したわけですが、それにはそうするメリットがありました。今回は相続しないメリットを詳しく解説します。

叔父の口約束のせいで誰のものか揉めた土地と家

 さて、遺産の分け方で揉めているのは、前から聞いていました。亡くなった彼の叔父さんは、自分に子供はいなかったのですが、姪や甥を可愛がってくれる人。しかし平気で口約束をするという問題を抱えていました。

奥さんが亡くなった後、友人を含む姪、甥に対して「俺が死んだらこの土地と家をやる」とそれぞれに約束してしまったのです。

その結果、相続遺産の分け方でトラブルになりかけてしまい、一時は親族同士が険悪になる事態となってしまいました。

亡くなった叔父には子どもはおらず、叔父から見ると兄に当たる友人の父を含め、叔父の兄弟姉妹はみななくなっていたので、姪甥あわせて5人で話し合うことになりましたが、話がまとまりません。

農村部の自然が豊かな環境だったので、友人の中では、もし自分が相続したら子どもたちを自然と触れ合いながら、のびのびと育てるのに良いだろう、狭い賃貸暮らしともお別れできる機会だと考えていたそうです。

しかし電話をもらった際に、相続で遺産を受け継いだ場合には、不動産であれば定期的なメンテナンスやリフォームなどを行わなければいけないこと、さらに農村部では隣近所と馴染めるかも考慮した方がいい、と話したところ、「確かに古い家だからメンテナンスは必要だな。あと、近所付き合いのことは考えていなかった。もう少し考えてみる。」と言っていました。

相続しなかったメリット

友人は色々と考えて相続しないことに決め、すぐ近くに住んでいた従兄弟が相続することになりました。その理由も少し聞いてみましたが納得です。

①自然は豊かだが、その分不便

駅もバス停も遠く、通勤に不便。子どもたちが中学校、高校に行くようになった時も不便。

②行事への参加が多い

若い人が不足しているらしく、消防団等への加入を強く勧められる。また町内の行事にもほぼ強制参加。奥さんからも馴染めるか心配だと言われたそう。

③建物は老朽化していて、早急にリフォームが必要

④庭も手入れが必要でこちらもコストがかかる

この4つをクリアするのはなかなか大変だと思ったそうです。そして売ろうとしても大した金額で売れる場所ではありません。

近くに住んでいた従兄弟は、子どもたちはすでに成人しており、自分自身もすでに住民なので馴染んでいます。よって①②の問題はクリアしていました。③④は、従兄弟夫婦でがんばってもらうしかなさそうです。

しかし1番良かったことは、一時は険悪になった親族が、立ち止まって考えることで、メリットとデメリットを考えることができ、話がまとまったことではないでしょうか。